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「石けん生活で安全に!」 坂下 栄

 


坂下 栄
さかした さかえ

医学博士。1960年奈良女子大学理学部生物学科卒業。
同年三重県立大学(現国立三重大学)医学部解剖学教室に入り、
故三上美樹教授のもとで、合成洗剤の有害性の研究にたずさわる。
長年にわたり、消費者の立場に立ち、常に消費者に分かりやすい形で問題提起をし、警告を発し続けてきた。合成洗剤の研究では、第一人者。

カネミ油症被害者支援、ベトナム枯葉剤被害児支援基金なのど設立などの環境・公害問題、とりわけ被害者支援活動に精力的に取り組んできた。

2007年6月、脳梗塞のため急逝。

<著書>
「かけがえのない生命と地球のためにあなたができること」
21世紀の子どもたちと地球のためにお母さんができること21世紀の子どもたちと地球のためにお母さんができること
「シャンプーはやっぱり石けんで」協同図書サービス
「あなたは生活を科学していますか」新時代社
「合成洗剤の話」三一書房 共著 ほか多数

 

「石けん生活で安全に!」 坂下 栄

*環境と化学物質

現代ほど「循環型社会」や「資源の循環」の重要性が問われている時代は無いでしょう。
それは正に地球上の自然の成り立ち、生物界の循環を壊さないということにもつながるでしょう。
生物界の循環・生態系に組み込まれた生活スタイル、生活用品の選択が求められているのです。

生態系の循環を狂わせる物質は、人間が作りだしたさまざまな化学物質であることが、次々と明らかになってきました。生物たちの命をおびやかし、人の健康を害し、さまざまな病気を起こしてしまうことは多くの実証例を見るまでもありません。

*洗浄するということ

そうした生活用品の代表的なもの、それが洗浄剤です。水事情が不自由な国々ではそれほどではありませんが、日本などはそれこそ毎日湯水のように洗浄剤を使用しています。
洗浄をする・洗ってまた使う、これこそ古代より受け継がれてきたリサイクル・リユースなのです。
洗浄に使う洗浄剤も、リユースされる、すなわち自然界の生物たちに利用される物質であるかが重要と言えます。
洗剤の種類を選ぶとき、このことを基本に考えることが必要です。すなわち石けん類を選ぶか、合成洗剤を選ぶかになります。

*石けんと合成洗剤の違い

合成洗剤は、河川に泡公害をもたらし、そこに棲む生物たちの命を奪ってきました。同じ作用で皮膚障害、アレルギーの遠因になること、頭髪を薄くしてしまうことなどの形で、ヒトにも影響を与えてきました。
対して、石けんはヒトの生活の中で見つかったもので、天然の油のみで製造することもあり分解が早く、植物に再利用され、水生生物たちの餌になることも、多くの実験で証明されています。
石けんメーカーでは、わざわざ石けんカス(金属石けん=カルシウム石けん)を製造して、家畜の餌にしているほどです。

*石けんと合成洗剤の見分け方

石けんカスとは石けんが分解し、水道水や環境水中のミネラル分と反応し出来たものです。これが白濁して、ヒトの目には、丁度ミルクのような色を示すので、乳化剤とも呼ばれるようになったのです。
この反応を、石けんと合成洗剤の見分け方に利用しているのです。

石けんと合成洗剤の見分ける実験

・実験に必要なもの>
 調べたい洗浄剤、試験管(ガラスコップなどでも可)、食酢、精製水

石けんを薄めた洗浄剤液に酢を入れて酸性にすると、石けんはたちまち分解し乳白色を示します。水道水中のミネラル分と反応したのです。合成洗剤は簡単に分解しません。従っていつまでも透明のままなのです。分解しにくいと言うことは、環境に放流された後も洗浄作用=界面活性作用を持ちつづけ、必要でない場所で作用を発揮し、毒性につながるのです。なじまないものを馴染ませてしまう。生物の体表面の油を取り去ってしまうなどです。


・注意>
純石けんや純粋な合成洗剤は上の実験と同じになりますが、最近の洗剤は色々な添加剤をブレンドしていますので、殆どのものが白濁する傾向にあります。特に最近のヘアーシャンプーやボディシャンプーはこの実験では解り難くなりました。例えばリンスインシャンプーもそうです。
複合洗剤(合成洗剤+石けん)でも石けんにほぼ近い結果になるので簡易検査とお考え下さい。


*石けんの良い点

著者は、三重大学医学部勤務時代に100種以上にも及ぶ市販の合成洗剤、原料の界面活性剤、石けん類のネズミによる皮膚テストを実施しました。石けんは、市販品原液を塗布しても皮膚症状には変化無く、10日もすれば新しい毛が生えてくるのに、合成洗剤・合成界面活性剤は大なり小なりの皮膚障害を起こしてしまい、市販品そのままの場合、ひび割れを起こし、出血し、10日ごろには表皮がまさにごそっと剥げ落ちる場合や、またネズミによっては2日ごろから死ぬものまで出るのを見てきました。ヒトの皮膚障害と全く同じ状態です。
石けんはアルカリ性だから皮膚に良くないとの風評が時折聞かれます。皮膚は弱酸性です。分解が早い石けんです。弱酸性の肌に接すると、たちまち分解して皮膚に悪さをしないのです。結果皮膚障害に関して、石けんを塗られた100匹以上のネズミは、1匹も皮膚障害を起こしませんでした。合成洗剤は皮膚の弱酸性に接しても、簡単に分解しません。そこで界面活性作用が、汚れを落とすだけでなく、必要以上に皮脂膜を破壊(皮膚の脂を根こそぎ剥ぎ取る)し、大変微量ですが、皮下に浸透していきます。そして内臓(肝臓や腎臓を電子顕微鏡による研究で明らかになりました)を犯すことにまでつながっていきます。

 

*最近のコマーシャルにみられる洗浄剤の問題点

酸性の洗顔用品:石けんは酸性には製造できません。酸性と謳っているものは合成界面活性剤を添加しているものです。強力な接着性をもたらした化粧品には、強力な合成界面活性剤の使用が必要かもしれません。しかし、それ以上に皮膚の皮脂膜を根こそぎはぎとるだろう事を、頭の中に入れておかなければなりません。
先日も、一般の洗顔フォームを使用して、一晩の内に、目がはれ、皮膚障害を起こした方から相談がありました。メーカーに問い合わせたら、洗濯用・台所用に最近良く使われている合成界面活性剤を配合していました。メダカの実験によると10分程度で死んでしまう濃度の200倍から300倍の濃度になるのですから、皮膚障害を起こしても肯けることなのです。このようなものがスーパーで手軽に買い求められるのですから、怖い気がします。ぜひ気をつけて欲しいものです。
皮膚への影響については、いくつもの書籍が出版されていますので参考にして下さい。

坂下 栄

 

<石けんに関する書籍の紹介>

【シャンプーはやっぱり石けんで!!】


光学顕微鏡・走査電子顕微鏡による人頭髪及びネズミの観察結果から
監修:坂下 栄
企画:生活クラブ連合会
発行:ゆうエージェンシー
●基本的な頭髪の構造
●石けんシャンプーと合成シャンプー使用者の比較
●毛の太さの計測
●ネズミの皮膚の光学顕微鏡写真
●ネズミによる皮膚テストの結果(石けんシャンプー塗布例・合成シャンプー塗布例)
●洗浄剤とは(表示を見る)・界面活性剤の種類
●酢を使って洗浄剤をテストする
●市販シャンプーの成分表
●生体への影響・環境への影響
●石けんシャンプーを使った理想的な髪の洗い方
【洗剤の毒性実験】
『 ネズミによる皮膚テストの結果(石けんシャンプー塗布例・合成シャンプー塗布例)』
(※著者の許可を頂き、実験写真と内容を一部掲載しております。)

<実験内容>
ネズミの背中の部分の毛を剃り、洗剤(合成シャンプーと石けんシャンプー)を塗る。
<5日目頃>合成シャンプーを塗ったネズミは皮膚障害がはじまり、毛は少し生え変わり始めた。
<10日目頃>合成シャンプーを塗ったネズミは皮膚が浮き始める。石けんシャンプーは異常なし。
<15日目>洗剤によっては真皮まで落ち、毛は再生しない。
(皮膚の真皮部分まで剥がれ落ちると、このはがれてしまった皮膚内に毛根がある為、二度と毛は生えない。)石けんシャンプーは異常なし。
<「石けんシャンプー」と「各メーカーシャンプー(合成洗剤)」との比較>

洗剤(合成シャンプー)を皮膚に塗られて10日目の様子
皮膚障害を起こし、皮膚が浮き始めている。
「石けんシャンプー」を塗って10日目頃の様子
皮膚は炎症も無く健康なまま。

「合成シャンプー」を塗って15日目頃の様子
皮膚(真皮)が剥がれ落ちた。

【くらべてみよう・歯みがき剤!!】


監修:坂下 栄
企画:生活クラブ連合会
発行:ゆうエージェンシー
●植物生長におよぼす影響について
●歯みがき剤希釈液中で生長した生重量
●ミミズによる毒性実験
●だれがしたのでしょう---異常な体のメダカ
●舌粘膜を電子顕微鏡で観察してみると
●歯みがき剤成分表
---実験によるミミズの生存時間
●歯みがき後どうのくらい界面活性剤は残留するのでしょう?
●歯の縦断像をみてみましょう

【生きものにはやっぱり石けん】


監修:坂下 栄
企画:生活クラブ連合会
発行:ゆうエージェンシー
●合成洗剤による皮膚障害
●メダカによる毒性実験
(1)メダカを用いたシャンプーの毒性実験
(2)メダカを用いた台所洗剤の毒性実験
●新しいダメージ剤
●純品界面活性剤および添加剤の毒性実験
(1)メダカによる純品助剤毒性実験
(2)メダカによる純品界面活性剤毒性実験
(3)魚による純品界面活性剤毒性実験
●シマイサキの体表の変化
●各種合成界洗剤の成分と用途・毒性(シャンプー、台所用洗剤、洗顔フォームなど)

【やっぱり石けん生活!!


監修:坂下 栄
企画:生活クラブ連合会
撮影協力:株式会社アンドエフ
発行:ゆうエージェンシー

●界面活性剤ってなに?
●淡水熱帯魚タップミノーによる比較実験
(1)正常水とせっけんシャンプー、合成シャンプー、洗たく用合成洗剤の100PPM水溶液中のタップミノー
(2)(1)の実験と同じ水溶液で飼育したタップミノーの走査電子顕微鏡による撮影比較
●環境を破壊する合成洗剤
●無公害ってほんと?(まぎらわしい洗剤)
●せっけんを使った上手な洗たくの仕方

 

《お肌のための書籍(キレイになれる書籍)の紹介》
《柿の葉ニュースの紹介》

 

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